Book

MM9(あらすじ・ネタバレ・感想)ドラマ化もされた怪獣小説!

内容紹介
地震、台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代。有数の怪獣大国である日本では、怪獣対策のスペシャリスト集団「気象庁特異生物対策部」、略して「気特対」が日夜を問わず日本の防衛に駆け回っていた。それぞれの職能を活かして、相次ぐ難局に立ち向かう気特対部員たちの活躍を描く、本格SF+怪獣小説。
出典:amazon内容より抜粋

まさに読む人を選ぶ作品です。好きな人は大好きなタイプの話ですが、興味がない人にとっては、「うーん」となりそうな内容だと思います。怪獣と聞いて、「おっ!」と思える人には非常に楽しい小説です。

私は子供のころから、ウルトラマンや仮面ライダーで育ったので、怪人や怪獣と聞くとあの何ともいえない懐かしい記憶が戻り、童心に帰れます。子供のころの純粋な思いで楽しむことができます。きっと同じような子供時代を育った方々なら、この気持ちもわかってくれると思いますし、この小説も楽しめると思います。

今回は山本 弘さんの著書【MM9】を読んだ感想を紹介します。

感想

ここからはネタバレを含みます。これから読もうと思っている方はご注意ください。

このMM9の世界では、怪獣が地球にいて、怪獣たちから人々を守る 「気象庁特異生物対策部」略して「気特対」の人々を軸に書かれています。怪獣はウルトラマンの世界に出てきそうなタイプの怪獣で、基本人間の何倍もあります。なので、人間の無力さが浮き彫りになります。戦艦や大砲のように大きな武器ではないと太刀打ちできないのです。

しかもこの小説のおもしろい面として、「気特対」の怪獣に対する対応が非常にリアルなところです。例えば、敵を誘導したくても住民が多いところには誘えないことや、避難警報を出したにもかかわらず怪獣の被害がなかったときは、その地域の観光組合から収入減少で訴訟を起こされるといった、実際にありそうな話になっています。

その人間では到底太刀打ちできない。しかも決して好き勝手にはできない。そんな状況で、ではどうするか?という内容が上手く書かれており、それがこの小説のポイントだと思います。

小説のタイトルにあるMM9とはMonster Magnitude(モンスター・マグニチュード)の略で、簡単に言うと怪獣のヤバさを数値化したものです。基準となるMM5が【推定体重100トン・10以上の街が壊滅・600名以上の死者】ということなので、怪獣の恐ろしさがこれでよく分かります。

この独自の基準も読んでいる側を楽しませてくれますし、想像しやすくしてくれます。この本の最終章に出てくる怪獣クトウリュウはMM9なので、その恐ろしさ…いや、ヤバさが伝わってくると思います。

怪獣の姿に関しては、正直ビジュアル化されていないとそこまで好き嫌いがわかりませんので、その面では残念でした。しかしそこは小説らしく自分の頭の中の想像力をフルに活用するいいきっかけにもなりました。

そして読み終わって感じたことは、やはりウルトラマンは偉大だった、ということです。

ウルトラマンの怪獣をMMで測ることはできませんが、人間が何人も知恵と時間をお金を使い何とか怪獣を撃退するに対し、ウルトラマンはたった1人で、しかも3分で倒す!子供のころの憧れがより強くなったように感じました。

しかし、逆に街の中でもガンガン敵を薙ぎ倒したりブン投げたりしていたウルトラマンに「彼はとんでもないことしてたな…」と思ってしまったのも事実です。笑

最後に個人的には、怪獣の名前をつけるシーンが印象的でした。あんまりふざけた名前だとマスコミからつっこまれるし…と慎重になりながら、いい大人が色々考え出すのは読んでいて笑えました。特にエビの集合体が出てきたときの、名前をつけるシーンで『エビだから、エビゴン?』「安直すぎ!」のやり取りは良かったです。

ウルトラマンや怪獣が好きだった大人の男性にはオススメですね。もちろん怪獣好きな女性にもオススメです。

この小説 読んでも得るもの 特になし(五・七・五&褒め言葉)