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暗黒館の殺人 三を読了。新たに明らかになった点を考察&予想

暗黒館の殺人の3冊目を読み終わりました。

こちらは大人気「館シリーズ」の一冊で、全9作品ある中の7番目の作品となります。

暗黒館はシリーズ1の長編大作ということで、なんと文庫本版では一〜四の4冊で構成されています!

今回はその三冊目ということで、一冊目と二冊目から明らかになった点や新たな謎を照らし、事件の予想をしてみます。

あらすじ

自分が何者なのか調べてほしい。記憶を失った老人の依頼が推理作家鹿谷門実のもとに舞い込んだ。唯一の手がかりは彼が自ら書いたと思われる「手記」。そこには「黒猫館」で彼が遭遇した奇怪な事件の顛末(てんまつ)が綴られていた。舞台は東京から札幌、阿寒へ……。探求の果てに明らかとなる世界が揺らぐような真実とは!?
出典:講談社文庫 内容紹介より

※ネタバレにならないようにあらすじは一冊目のものです。

話が壮大なだけに人間関係も非常に複雑なため、今回も本の中から家族の家系図をお借りしました。下記をご覧ください。


※小説「暗黒館の殺人」より引用

二冊目までの気になった点とその予想

これ以降は一冊目〜三冊目までのネタバレを含みます。ご注意ください。

前回の記事で残された個人的な疑問です。

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三冊目に明らかになったことが多いので、一気にモヤモヤが晴れます。

宴での謎の肉は一体?

《肉》に関しては、最初未だ登場していない「首藤利吉」の人肉と予想。

しかしその後中也くんが「人骨の沼に落ちてしまい、そこでムカデが大量に…」と言った終わり方から『幻覚剤だったのではないか?』と予想しました。

結果、人肉というのは間違っていなかったですが、あれは浦登ダリアの人肉だったという衝撃告白がありました。

そして人骨の沼もムカデの大量発生も、実際に起きたことだと…

うちのネコ
うちのネコ
全然違った!恥ずかしすぎるぞ!

江戸川乱歩は引っ掛けか?

一冊目を読み終わった際に、「この作品は江戸川乱歩の有名な作品『孤島の鬼』から影響を受けているのではないか?」と考えました。

理由として登場人物の特徴(シャム双生児・傴僂)の関連をあげていました。

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そして今更ながら気づいたのですが、孤島の鬼に登場する主人公の名前が「蓑浦」、もう一人の男が「諸戸」。

うちのネコ
うちのネコ
箕浦から一文字とって浦登。諸戸から一文字とって諸井…!

浦登は物語の舞台となる家族。諸井は未だ謎に包まれた玄児を面倒見た使用人。

これで諸井さんが何かキーパーソンになる気がプンプンですよ。

ということで、影響を受けているのがわかった以上、内容も同じのわけがない。(パクリになっちゃう)

よって美鳥と美魚の2人は実は「シャム双生児ではない」という予想。

これがなんとアタリ!正確にはまだ謎の状態ですが、三冊目の最後に体が分かれた2人。

古い外科手術の跡があった、ということから彼女らは既に「シャム双生児ではない」ということに。

ただ美鳥の方が「訳がわからない」というように焦っていることから本人はくっついているつもりでいたのか?もしくは演技か?

惑いの檻とは?

これに関しては本で正解が出ましたね。

私の「標本にした」という予想は外れましたが、まあこれはしょうがないかと。

まだ「生きている浦登玄遥」を見ていないのでなんとも言えませんが、一応納得です。

なぜ伊佐夫=蚯蚓(ミミズ)?

こちらに関してはまだ登場してません。

しかしそこまで大きな謎ではないかもしれません。

三冊目までの気になる点を考察

素人のなんとなくの予想です。ご勘弁ください。

懐中時計の絵

暗黒館の殺人では度々「藤沼一成」の名前が登場します。彼に関する話は、館シリーズ二冊目の”水車館の殺人”にて登場しますね。

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彼は未来を描くことができる幻想画家という人であり、今回登場した絵も未来を表しているものと思われます。

そして懐中時計が逆さまになって、しかも時刻は18:30。これは江南くんが落ちた時刻とあっています。

ということで、この絵の役目はこれで終わりなのか?私はそうは思いません。

それならばもっと序盤で出てきても良かったはず。

となると再度18:30に時計の所持者に何かが起きるかもしれません。そして現時点での所持者は「慎太」です。

可能性として、慎太が何かのキーパーソンになる気がしますね…

シャム双生児

これはもう明らかに彼女らが演技をしていた、ってことになると思います。

中也が「手術を受けないでいいのか?」という問いにあんなに怒ったのも、演技でしょう。

そして三冊目の最後に取り乱したのは、きっと「2人はシャム双生児を演じていなきゃいけない大きな理由があったから」だと推測。

それがバレてしまうことで何か大きな問題になってしまうのではないか?

玄児は中也を愛しているのか?

江戸川乱歩の小説「孤島の鬼」は同性愛が描かれてることでも有名です。

よって玄児も中也を愛しているのではないか?

でないと、不死の権利を与えたいとは思わないでしょうから。

ただ現時点では、正確な情報はありません。というより別の理由を玄児はあげています。

うちのネコ
うちのネコ
正直どっちでも事件には大きく関わりそうにはないけど

謎の声の正体

一冊目の読了時から気になっている、本文中に現れる「謎の声」。これは一体誰の声なのか。

これに関しては未だにわからなく、登場人物でもない気がします。この物語を別の状況から見ている、いわゆる我々読者のような…

ただ1つ言いたいのは、この「謎の声」のせいで、めちゃくちゃ読みにくい!

これで大した意味のないものだったら、結構ショックです。

不死の存在

これは絶対ないでしょう。あったら色々おかしくなります。

それに今回美魚が階段から落ち、頭を打って出血した描写がありましたが、事故では死なないんですよね?

となると、美魚は生きているはず。

というか、これでもし本当に「蘇り」や「不死」なんてことがあれば、一気にファンタジーサスペンスになってしまいますよ。

犯人は誰か?

これは勘ですが、多分「中也くん」です。理由ですか?もちろんないです(笑)

ただ、やはり謎の声の正体が気になるんですよね。

謎の声の正体が実際の人物。そしてその視点で見られているものは全て(もしくは一部)架空のもの、と考えます。

そうすると、「私」として話を進めている、本当の名前も登場しない中也くんがなんだか怪しい。

中也くんの主人公とした一種のストーリーを読んでいる、というなんだか複雑な感じなのではないかと。

そしてやはり、中也くんはもともと屋敷にいたんですよ。記憶がないだけで、隠し扉も知っている。

そう考えると色々納得できるんですよね。宴に参加できた理由等も。

まとめ

最終巻を前にして、ここにも書ききれないほどの謎が残っています。本当にあと一冊で終われるのか?という不安さえ。

例えば「首藤利吉の行方」や「市朗が発見した死体」。というより、あげたらきりがないです。

これはもう、『ごちゃごちゃ言ってないで早く四冊目を読め!』ってことでしょうね!

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