エドワード・ノートンとブラッド・ピット共演のサスペンス映画、ファイト・クラブ(Fight Club)です。
高校生の頃に一度観ましたが、正直内容がよくわからずに途中で寝てしまいました。そのぐらいちょっと複雑なストーリーになっています。
30歳を過ぎてから今回再度挑戦しましたが、あまりの演技力と格好良さとストーリーの見せ方に驚きました。
映画の中のエドワート・ノートンのような人生を送っている人は多いとおもいます。そして映画の中のブラッド・ピットのような男らしい男に憧れている人も多いと思います。
今回は、映画【ファイト・クラブ】のあらすじとネタバレを含む感想を紹介します。
あらすじ
空虚な生活を送る「僕」は、謎の男テイラーに導かれるまま、謎の秘密組織「ファイト・クラブ」のメンバーになる。そこは鍛え抜かれた男達が己の拳のみを武器に闘いを繰り広げる、壮絶で危険な空間だった。
出典:allcinema ONLINE
レビュー
これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。
この映画は結末がわかった時、誰もが驚く仕掛けになってますね。
もしかしたら途中で気づいた方もいるかもしれませんが、少なくとこ序盤で気づくことはないと思います。そのぐらい仕組まれたストーリーです。もちろん私も気づきませんでした。
ブラッド・ピットはエドワード・ノートンが演じる「僕」の理想の姿です。つまり同一人物。
映画の中では普通に最初から2人のやり取りになってますが、実際はエドワード・ノートンだけだったということですね。ブラッド・ピットは「タイラー・ダーデン」というキャラで出てきますが、エドワード・ノートンこそ「タイラー・ダーデン」でした。
前半のファイト・クラブができるまでは、まさに男らしさの詰まった映画で、ほとんど女性の介入はなく、男と男が拳でぶつかり、それでいて称え合うといった、男なら見ていてかっこいいと思ってしまう人が多いと思います。
単純に暴力なのですが、それが憎しみではなく『自分の持っている力をぶつけるための戦い』というような感じで憧れる世界観でした。
そして何より一番はブラッド・ピットの格好良さでしょうね。
演じていた「タイラー・ダーデン」は博学で、セックスもうまく、金も稼ぎ、喧嘩も強い。何よりも自分の欲しいものを素直に求めていく自由な生き方をしていました。男なら誰でも憧れると私は思います。
なお、このブラッド・ピット演じる「タイラー・ダーデン」は映画雑誌『エンパイア』にて「最高の映画キャラクター100人(The 100 Greatest Movie Characters)」の中の1位に選ばれたようです。
【参考:ファイト・クラブ (映画) – Wikipedia】
つまり全世界の男から見ても、憧れの男として映ったわけですね。
ただし映画の後半になってくると、少々スローダウンというか、前半のかっこよさが伝わりにくくなってしまってました。
エドワード・ノートンがタイラー・ダーデンは自分だったと気づき、タイラー(ブラピ)のやろうとしているテロを防ごうとしますが、結果として仕掛けた爆弾は爆破し、タイラーの思う通りになって映画は終了します。
タイラー(ブラピ)はエドワード・ノートンに物や仕事にとらわれるな、と諭します。大切なことはそんなことではないと。これが本当の意味でわからないと、タイラー・ダーデンには近づけないでしょう。
もちろん観ている人によって解釈も異なれば、そもそもタイラー・ダーデンになんて憧れないよ!って人もいると思います。
しかし私はこれを男だけではなく、女性を含めた、つまり人間としての生き方に当てはまると思いました。
特に日本にはモノが溢れていますし、仕事も人を判断する上でステータスになってしまっているのも事実です。そしてモノをたくさん持っている人、価値のある職についている人は同時に価値のある人と見られます。
しかしタイラーに感化された視聴者だったらそれは正しくないと気づくでしょう。
これは観た人がどう思うかでいいと思います。私も感化はされましたが、自分の持っているものを全て捨てる勇気はありませんでしたし。
ただ一つ言えることは、この映画を見ると自分の中に新しい目線が加わります。あ、そうゆう考え方もあったのか、と。特に男性に対してはその効果は大きいと思います。