Netflix (ネットフリックス)オリジナルで、実在するFBI捜査官を題材にしたドラマ、マインドハンター(Mindhunter)。
FBI捜査官が、「犯罪者はなぜ犯罪を起こすのか」ということに興味を持ち、それを理解するために研究していく、といった現在の犯罪心理学などができる前の話。
非常にシリアスでリアルな面が多く、人間の心の中にある複雑な感情をうまく表現したドラマです。
なので、よくある「銃をバンバン撃ちまくる刑事ドラマ」とようなエンターテイメント性の高いドラマとはちょっと違いますね。
ドラマの評価としては、最初は結構きついが後半の加速はやばい、って感じですかね。
その理由に関しては後々記述させていただきます。
今回はマインドハンター(Mindhunter)シーズン1のあらすじとメインの登場人物、さらにネタバレ含むレビュー感想を紹介します。
あらすじ
1970年代後半、殺人犯の心理を研究して犯罪科学の幅を広げようとするFBI捜査官2人。研究を進めるうち、あまりにリアルな怪物に危ういほど近づいてゆく。
出典:Netflix
登場人物
マインドハンターのシーズン1ではメインの登場人物となるのは4人です。
多くないので覚えやすいのがいいですね。
ホールデン・フォード(演:ジョナサン・グロフ)
マインドハンターの主役のFBI捜査官。
元は人質交渉人でしたが、ビルと出会い、FBI行動科学班として活動するようになります。
仕事に対しては「頭が良く論理的に物事を考えるタイプ」。
なので犯人を分析するといった意味では、最適な人材かもしれません。
自分の信念に対して素直に伝えたり行動したりします。それゆえ、時に子供っぽさが出るような時も。
ビル・テンチ(演:ホルト・マッキャラニー)
ホールデンと共に犯罪者の心理を紐解こうとするFBI捜査官。
ベテランというところもあり、あまり細かいことは考えないタイプ。しかし、締めるところは締めることができる頼れる存在。
ホールデンとは対照的に感情で犯人を考えるので、2人がタッグを組むのは非常にバランスがいいといえます。
奥さんとの間に養子の息子がいますが、なかなか打ち解けることができず悩んだりも。
ウェンディ・カー(演:アナ・トーブ)
ホールデンたちと共に犯罪者の行動心理を紐解こうとする博士。
非常に論理的で、この研究を1つの成果として熱心に取り組みます。
質問の方法を統一することで、犯罪者の種類を分類し、それによって判断するというまさに「FBI行動科学班の裏方の頭脳」といったところ。
ホールデンとビルにはないタイプの考え方で、女性ということもあり、欠かせない存在となります。
なお彼女はレズビアンで、同性のパートナーがいたが、そのパートナーとも離れ、FBIのアドバイザーとして働きます。
デビー(演:ハナー・グロス)
ホールデンの彼女で、大学生。
ホールデンとは基本対照的。よってホールデンは彼女のそんなところに惚れます。
彼女はホールデンよりも年下ですが、行動やふるまいはまるで年上のようにホールデンをリードすることが多いです。
2人の関係はそこまで捜査に影響しませんが、ホールデンの心の変わり方や、気持ちを2人の関係性で表現するのが非常に上手いと思いましたね。
レビュー
これ以降は結構ネタバレを含みます。ご注意ください。
このドラマ。最初は結構きついが後半の加速はやばい。つまり追い上げ型です。
最初の数話はかなり退屈でした。
理由として、ドラマ自体の表現が暗く展開が遅い、という点です。
もちろん好みはありますが、私は見ていてハラハラしたり爽快感があるドラマが好きなので、このドラマの最初の感想は「やばい、退屈だ」でしたね。
また舞台が1970年代ということもあり、派手さがないのも退屈に思えた点かもしれません。
そして、ストーリーの内容が複雑、というのもあります。
先にもあげた通り、研究として犯罪者をインタビューするために色々な地に行きことがメインとなっていますが、場所がいろいろ変わることと、その場所に行った時に別の事件が発生するなど、少々複雑です。
しっかり腰を据えてみないとついていけなくなることがあります。
しかし、それが払拭されるとまるでジェットコースターのように進んでいきます。
最終話なんかはハラハラしてみることができましたね。ここまでを長い!と感じるかどうかでも、このドラマに向いているかどうかがわかります。
もちろん良い点もあります。(良い点といっていいかちょっと分かりかねますが…)
このドラマには、かなり衝撃的な内容が詰まっているということです。
内容に関しては、文字に起こすと私も気分よくない内容なので是非観ていただきたいのですが、いわゆる猟奇的な感じなんですよね。
ホールデンたちが相手にする犯罪者は全てサイコパス。通常では考えられない考え方の持ち主たちです。
よって殺害方法や内容が常軌を逸しています。しかもこれはすべて実在した犯罪者を基にしています。
正直シーズン1を見ている間は知りませんでしたが、見終わった後に調べたら、実際にいた人物たちだったと知り、驚愕しました。
そのようなきわどい内容をしっかりとしたドラマで再現していることはいろいろな意味ですごいことだなと思います。
凄惨な事件をメインとし、その犯人の心理を理解しようとする内容が斬新でかなり興味深かったですね。
なお今ではドラマなんかで普通に使われる「シリアル・キラー」という言葉。この言葉が出来たのもこの頃だったようです。
彼らも学んでいる段階がストーリーとなっているので、見ているこっちにもいろいろ考えさせてくれます。
まとめると、シリアスでダークな話にも興味があり、腰を据えてじっくり見れる方にはオススメできるドラマです!
逆にじっくりした展開や複雑さを退屈だと感じてしまう方には少々厳しいかもしれませんね。
私は最初の数話を見た時に、『セカンドシーズンあっても絶対観ないな』と思っていましたが、最終話を見た時には『セカンドシーズン観てぇ〜』になってました。
※2019年にセカンドシーズン公開予定だそうです!
なお、謎な男が毎回少しだけ出てきます。伏線でしょう。また、個人的にはホールデンが結果として犯罪者になっちゃうような気もするんですが…なんにしても待ちきれません。
Netflixに入会していないと観れないドラマですが、興味のある方は是非ご覧になってください。