ホアキン・フェニックス主演の映画、”ジョーカー”のあらすじとキャスト、そして良かったと思ったところを中心に感想を書きました。
バットマンの宿敵”ジョーカー”の誕生を描いた映画、ジョーカー(原題:JOKER)ってご存知ですか?
バットマンの敵としてだけではなく、全てのアメコミヒーロー作品の中でもTOP5に入るであろう有名な悪役(ヴィラン)。
映画としては、すごく良い映画でした。見ることができて良かった。いや中身はアレなんですけどね。
あらすじ
孤独で心の優しいアーサー(ホアキン・フェニックス)は、母の「どんなときも笑顔で人々を楽しませなさい」という言葉を心に刻みコメディアンを目指す。ピエロのメイクをして大道芸を披露しながら母を助ける彼は、同じアパートの住人ソフィーにひそかに思いを寄せていた。そして、笑いのある人生は素晴らしいと信じ、底辺からの脱出を試みる。
シネマトゥデイより引用
キャスト
・ホアキン・フェニックス
・ロバート・デ・ニーロ
・ザジー・ビーツ
・フランセス・コンロイ
・ブレット・カレン
“ザジー・ビーツ”は同じくアメコミ映画「デッドプール2」に出てきた”ドミノ”役の女優さん。
レビュー・感想
これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。
映画としては素晴らしいんじゃないですかね。もう世界で話題になるのもわかる。
私の感想として、一言で言うなら「すごい」映画だった。なんだかまとめるとそうなってしまった。
アーサー
アーサーの普通さ。それが良かった。
のちのジョーカーとなってしまう”アーサー”。演じたのは”ホアキン・フェニックス”。
脳に障害があってそれが原因で「笑ってしまう」という病気を持ってる。そんな人は見たことがないので、これがどのくらいの稀な病気なのか(そもそも存在しない?)わかりませんが…
それ以外はいたって普通なんですよね。
コメディアンになりたいっていう夢もあるし、仕事をすることもできるし、親に対しても優しいし、憧れの人だっている。
また怒りも表現できるし、バスで子供がいたら笑わそうとするし。自分の周りの人も良くしてくれた人と嫌いな人とちゃんと分けてる。
そんな普通な人のジョーカーになる過程がうまいなー、と感じましたね。
まあジョーカーという存在はあまりにも強烈なため、誰の心にもいるとは思えませんので、そう考えちゃうと確かにアーサーは普通ではなく特別かもしれませんが…
でもやっぱりあのアーサーの心の中にある”ジョーカー”っていう扉を開けなければ、アーサーはアーサーのまま生きてたんじゃないかな…
ホアキン・フェニックス
もう見入っちゃいました。演技。最後なんて本当ジョーカーでしたよ。
ホアキン・フェニックスの出演した映画はあまり知らないけど、今回の映画で「ほんとすごいな」と思いました。
浅い言葉ですが、気持ちとしてはそれしかないです。だってすごいですもの!
やっぱり「母親の過去のファイルを読んだシーン」が一番すごかったかなぁ。自分が養子として迎えられ、過去に虐待を受けていたというところなど…
もうそっからのジョーカーへの変化がね。なんというか…なんて言ったらいいんだろ(おい)
妄想
アーサーと同じ建物に住んでいた女性”ソフィー”と仲良くしていましたが、結局はアーサーの妄想だったシーン。
あれ、すごい。本当にうまい。
確かに途中ずっと気にはなっていたんですよ。ずいぶん展開早いな、と。なんか見た感じもあまり二人が合ってる感じもしなかったし。
そして私は不運に見舞われているアーサーを見て『まあ、でも彼は彼女がいるしな。そうゆう存在があるだけでも彼は恵まれてるな…』と本気で思っていたのに!
妄想だったんかーい!
母親の遺伝だったのだろうか。それとも心の拠り所が欲しくて彼の脳がそう動いたのか。
なんにせよ、この表現で一気にアーサーの”孤独さ”が前面に出ました。これはホント上手すぎる。
クズがいっぱい
誰でも悪の道に入ってしまいそうなクズばっかりの街、ゴッサムシティ。あんなとこなら、そりゃぶっ壊れてしまう人も出てきますよ。
だからこそジョーカーへの変化が違和感なくて良かった、と思うポイントなんですが。
アーサーの心の中にあったジョーカーの扉を開けたのは、まとめるなら「ゴッサムシティ」です。
だって出てくる奴がクズばっかり…
冒頭のガキども。あんなもん、本当クズですよ。映画始まっていきなりあれって…辛くなりますよ、見てて。
そして3人のエリート証券マン。やばいでしょ。もう人として終わってる。正直あの時『やっちゃえアーサー!』と思ったのは私だけではないはず。
さらに言えばトーマス・ウェイン。相手の親に対して直接『お前の母親はイかれてる』とか言います?
他にもチラホラ出てきましたが、とにかく愛のない街、ゴッサムシティ。
まとめ
映画を見た感想をご紹介しました。まとめると以下の通り。
- アーサーの人間性を完璧に演じていたホアキン・フェニックスはすごい
- 妄想でアーサーの孤独さを表現したのがすごい
- ゴッサムシティはクズばっかり
そりゃ「この街をどうにかしないと…」と立ち上がるバットマンの気持ちもわかります。まあ彼は両親のためっていうのもありますが。
ただ、「精神的に落ち込んでる人が見るとヤバイ」と言っているレビューや情報も見ましたが…そりゃ大げさかな。。
単純にすごい映画。好き嫌いは置いといて、すごい映画だった。
ジョーカーはやっぱり「悪」だと思う。でも、あんなかっこいい「悪」はいない。