アベンジャーズなどで「雷神ソー」を演じているクリス・ヘムズワースが主演のクライムアクション、ブラックハット(BLACKHAT)。
すご腕ハッカーで天才プログラマーのニコラス(クリス・ヘムズワース)が警察と協力し、謎のハッカーと戦います。
感想としては、色々ツッコむところが多すぎて、『もはやハッカーの話ではないな、こりゃ』という状況の陥ってしまいます。
まあ一言で言えば「残念な映画」と言わざるを得ないでしょう。
先にお伝えしますが、多分あらすじや予告編を見て「面白そう」と感じた人の期待は裏切られるでしょう。しかも悪い意味です。
今回は、映画【 ブラックハット 】のネタバレを含むレビューを紹介します。
あらすじ
ネットワークに不法侵入されたことで香港の原子炉が破壊されてしまい、さらにアメリカの金融市場も被害を受ける。アメリカと中国の合同捜査チームは事件解決のため、現在獄中生活を送るすご腕ハッカーで天才プログラマーのニコラス(クリス・ヘムズワース)に協力を要請。犯人は以前彼が開発したプログラムを応用しており、正体・目的共に不明の犯人のしっぽをつかむべくニコラスは捜査チームと一緒に世界中を駆け巡るが……。
シネマトゥデイより引用
香港の原子力発電所が謎のハッカーに攻撃され、システムが狂ってしまい爆発してしまう。
相手のハッカーとしての腕は非常に高い。ということで警察は現在服役中の天才ハッカーに助けを要請する、という感じです。
レビュー
これ以降はネタバレを含みます。ご注意ください。
先に良かった点を書かせていただきます。
まずは主演のクリス・ヘムズワース。かっこいいのはもちろん知っていましたが、今回の映画でも非常にかっこよかった!
というのもキャラクターの設定がすごすぎました。 クリス・ヘムズワース演じるニコラスは天才的な腕を持つハッカー。ケンカも強い。それでいてあの容姿ですからね。
そんなのぶっちぎりにズルいでしょう。せめてケンカは弱いとか、身長は150センチとか、女性とは緊張して話せないとか、体臭キツイとか…
完璧にそろっていたので「かっこいい」というのが当たり前のようなキャラクターでした。
また、意外な展開も良かったです。なんと言っても主要メンバーたちが相次いで死にます。
まさか中国にわたった主要メンバー5人のうち、主人公とヒロイン以外が全員死ぬって展開が斬新でした。
大体の映画は何人かは生き残るんですけどね。特にワン・リーホン演じるチャンは生き残ると思っていました。
そこは見ていて驚きましたし、そうゆう意味で楽しめました。
またその中の連邦捜査官が、ネットフリックスのオリジナルドラマ「マインドハンター」に出演していたホルト・マッキャラニーでしたね。
さて、ここからはマイナスだと感じてしまった点です。
まずはストーリーですが、犯人グループの行動がイマイチ理解できない。
結局のところ動機はお金のようです。ある採石所を崩壊させ、それにより品薄になり、そのものの価値(値段)が上がる。よって大もうけをする。というのが犯人グループの最終的な目的でした。
そのために一番最初に行ったのが「原子力発電所の爆破」です。 まあコレは結果的に爆発した感じですが、それにより何人もの死者がでてしまいます。
またその次は、ハッキングしてあるものを高騰させ、それにより利益を得ます。そして最終的にはさっきのプランに持っていくわけです。
なんだかものすごい遠回りして、結局お金を手に入れるという。「あえて遠回りをして犯罪を犯さないようにする」など何かしらの理由があるならいいんですけどね。
そうではないですし、実際には原子力発電所を爆破して人をたくさん殺していますし。
そもそもなんですが、そこまで凄腕ハッカーならもっとスマートにお金を盗んだりできないんですかね?
色々様々な事件を冒して、最終的にはお金!というやり方に違和感しか残りませんでした。
そして登場人物でいったらやはり主人公のニコラスでしょう。
先ほど「かっこよかった」とお伝えさせていただきましたが、 それが逆に大いにマイナスになってしまったと思います。
銃やナイフを持った相手に、立ち向かっていきます。時には複数を相手にして勝ってしまう。
そんな天才ハッカーいますかね?というよりそんなキャラが必要なのでしょうか?
というか、ハッカー云々の映画にアクションは必要なのでしょうか?
これが原因で、一気に「ありえないだろ!」という気持ちが出てしまい、単純に楽しめなかったです。
しかもそうなると、周りの人たちの必要のなさも浮き彫りになります。1人で何でもできてしまうのも考えものです。
そして最後に触れておかなければならない、あの恋愛模様です。これが一番必要なかった…
結局2人は逃避行となります。結果的に表立って事件を解決はしてないですし、なんなら犯人のお金を奪って使っちゃってますから。
終わり方も、この先2人は隠れながら生きていかなければならない…みたいなニュアンスで終わり、まったく煮えきりません。
ヒロインはアジア系美女で可愛いんですがね。だからこそ、無理やりねじ込んできた感が満載で、ガッカリでした。